カードローンとは?仕組みや申し込みの流れ、選び方などをわかりやすく解説

銀行カードローン

「結婚式のご祝儀が続いて、給料日前なのに少し足りない」「仕事に役立つセミナー講座を受けたいが、手元に資金がない」そのようなときに役立つのがカードローンです。

カードローンを上手に活用すれば、ピンチも乗り越えられることでしょう。

とは言っても、「カードローンを使ったことがないので利用するのが不安・・・」。そんな悩みを抱えている方も多いと思います。まずは、カードローンの仕組みや利用方法をおさえておきましょう。

カードローンのメリット・デメリットに加えて選び方を知っておけば、いざというときスムーズにサービスを利用できます。

カードローンとは?キャッシングや分割払いとどう違う?

カードローンとは、カード会社などの貸金業者や金融機関が提供している個人向けの融資サービスで、契約をすると、審査で定められた利用限度額の範囲内で自由に借り入れができるようになります。

月末の支払いにお金が足りないときや、冠婚葬祭などで急にお金が必要になったときなど、いざというときに使える便利な存在といえるでしょう。

カードローンを取り扱っている金融機関には、銀行・信販会社・消費者金融があります。大きな違いは、利用限度額と金利です。

ノンバンクと呼ばれる信販会社と消費者金融は、利用限度額が年収の3分の1までに規制(総量規制)されています。

一方、銀行は総量規制の対象外で、ノンバンクより金利が低い傾向にあります。

ただし、実際の金利は金融機関によって大きく異なります。

クレジットカードのキャッシングとの違いは?

カードローンと混同しやすいサービスに、クレジットカードのキャッシングがあります。

”お金を借りるサービス”という点では、カードローンとクレジットカードのキャッシングは同じですが、金利や利用限度額が異なります。

クレジットカードのキャッシングは金融機関によって異なるものの、金利は年15%~年18%に設定されているケースが多く見受けられます。

一方、カードローンはクレジットカードのキャッシングより金利が低めに設定されているのが一般的となっています。

たとえば、三菱UFJ銀行のカードローン「バンクイック」は、金利が年1.8%〜年14.6%に設定されています。

また利用限度額については、カードローンは数百万円の借り入れが可能な商品もあります。

一方、クレジットカードのキャッシング枠は多くても100万円程度までのため、まとまったお金を借りたいときや、金利を低くしたいときはカードローンが向いているといえそうです。

クレジットカードの分割払い・リボ払いとの違いは?

クレジットカードは、ショッピング機能とキャッシング機能の2つを兼ね備えています。

ショッピング機能とは、クレジットカードで買い物をするときに支払いを後払いにする機能のことで、よく見聞きする分割払いやリボ払いという支払方法は、クレジットカードのショッピング機能の一つです。

そのほかにも「一括払い」があり、支払い方法は選ぶことができます。

一方、カードローンとは、お金を借りるサービスのことです。

審査で定められた利用限度額の範囲内で自由に借り入れができ、金利を上乗せした形で返済していく、個人向けローンサービスとなります。

そのため、借り入れるという点で、クレジットカードのショッピング機能とは根本的に違うということを理解しましょう。

カードローンとクレジットカードのキャッシング、向いている人は?

カードローンとクレジットカードのキャッシングは似ているようで異なるサービスです。本記事でこれまでご紹介した内容を下の表にまとめました。違いを理解し、自分に合ったサービスを選んでください。

カードローンに向いている人キャッシングに向いている人
まとまった金額を借り入れしたい
複数社からの借り入れがない
低金利で借りたい
一時的に少額の借り入れをしたい
少額の借り入れですぐ一括返済する予定
追加審査なしで借り入れたい

カードローンを利用するメリットとは?

カードローンには担保・保証人不要で利用できるなどのメリットがありますが、金利が利用限度額によって異なるなどのデメリットもあります。

そのため、デメリットもよく理解したうえで利用を検討しましょう。

カードローンのメリットには、以下の点が挙げられます。

メリット1 担保、保証人が不要で利用可能
メリット2 資金使途が自由(事業性資金は除く)
メリット3 入会金や年会費が無料
メリット4 振込貸付でいつでも借り入れと返済が可能
メリット5 利用限度額の範囲内であれば何度でも借入可能

担保・保証人が不要で利用可能

多くのカードローンは、担保や保証人を不要で契約できます。そのため、お金を借りるときに担保や誰かに保証人になってもらう必要もありません。

資金用途が自由(事業性資金は除く)

住宅ローンやマイカーローンのように、ローン商品には利用目的が決められているものが少なくありません。

そのようなローンは、融資目的以外で借入資金を利用することが禁止されています。

しかし、カードローンは利用目的が限定されていないため、さまざまなことに利用できます。

たとえば、次の給料日までにどうしても購入したいものがある、万が一に備えておきたいなど、特に資金用途は問われませんので、利用しやすいことがメリットです。

ただし、一般的に事業性資金には利用できませんので、注意しましょう。

入会金や年会費が無料

カードローンは入会金や年会費が無料です。そのため、万が一に備えて利用限度額を設定していても、費用が発生することはありません。

もちろん、必要になったときに申し込んでもいいのですが、借り入れする可能性があるならあらかじめ利用限度額を設定し、もしものときに備えておくことが可能です。

振込貸付でいつでも借り入れと返済が可能

カードローンは銀行ATMやコンビニATMを使用し、借入金を引き出すことができますが、近くにATMがない場合や、銀行口座間でスピーディーに資金移動をしたい時もあると思います。

そんなときは振込貸付機能を使用し、ご自身の口座に借入金を振り込んでもらうことも可能です。

また、振り込みでの返済もできます。インターネットバンキングで振り込みをして返済をすれば、都度ATMに行く手間も省けて便利です。

利用限度額の範囲内であれば何度でも借入可能

カードローンは、審査結果に応じて利用限度額が設定されますが、その範囲内であれば、何度でも借り入れができます。

たとえば、利用限度額が100万円の場合、40万円借り入れすれば、残り60万円の範囲内で繰り返し借入可能です。

40万円の借入金額から20万円を返済した場合は、返済分を含めた残り80万円を借り入れできます。

利用限度額内で何度も借り入れできるので、カードローンを契約しておくと急な出費に備えられて便利です。

カードローンのデメリット

カードローンには以下のデメリットもあります。

デメリット1 金利が利用限度額によって異なる
デメリット2 返済期間が長期化する可能性がある
デメリット3 その他のローンなどの審査に影響する場合がある

金利が利用限度額によって異なる

カードローンの金利は利用限度額によって異なります。

たとえば、利用限度額が200万円より100万円のほうが、金利は高くなります。

同じ30万円を借りたとしても、利用限度額100万円のほうは、より高い金利で返済しなければいけません。

一方で利用限度額は審査によって総合的に判断され、利用状況によって増額または減額されます。

返済期間が長期化する可能性がある

カードローンは月々の返済額を低く設定すると返済の負担感は減りますが、借入残高が減るスピードはゆっくりになります。

すると、返済期間が長期化し利息の支払いが増えるため、返済総額も増加する点に注意が必要です。

とはいえ、無理な金額で返済すると、定期的に返済できず延滞などのリスクが高まります。

早く完済を目指すことは大事ですが、可能な範囲で毎月返済し、臨時返済(繰り上げ返済)も活用しながら、返済期間が長期化しないようにしましょう。

その他のローンなどの審査に影響する場合がある

カードローンの利用情報は信用情報機関に登録され、ほかのローンの審査時などに他社も照会できるようになっています。

そのため、過度にカードローンを利用していると、ほかのローンの審査に影響することがあります。

しかし、カードローンを利用しているからといって、審査に通らないわけではありません。

延滞の履歴がなく、複数社から借り入れしていないなど、健全な利用状況であれば、問題ないこともあります。

もし延滞してしまうと、信用情報に傷がつき、新たなローンの審査が厳しくなりますので、毎月きちんと返済していきましょう。

ここでカードローンのメリットとデメリットを一覧に整理しました。メリットとデメリットの両方を理解したうえで活用していきましょう。

メリットデメリット
担保、保証人が不要で利用可能
資金使途が自由(事業性資金は除く)
入会金や年会費が無料
振込貸付でいつでも借り入れと返済が可能
利用限度額の範囲内であれば何度でも借入可能
金利が利用限度額によって異なる
返済期間が長期化する可能性がある
住宅ローンやマイカーローンなどの審査に影響する場合がある

カードローンの申し込みの流れと審査のポイント

続いて、カードローン申し込みの流れを確認していきます。

カードローン申し込みの流れ

申し込みからカードローン利用までには次の5つのステップがあります。

  1. 審査申し込み
  2. 必要書類提出・審査
  3. 審査回答・契約
  4. カードの受け取り
  5. 利用開始

インターネット接続環境があれば、銀行の営業時間に関係なく24時間365日いつでもどこからでも申し込みできるWeb申し込みが便利です。

審査のポイントは返済能力

初めてカードローンを申し込む際は、審査を通過できるか不安に感じるかもしれません。

主な審査ポイントである以下の3つをおさえておきましょう。

ポイント1 年齢・年収
ポイント2 信用情報
ポイント3 他社からの借り入れ

それぞれ異なる観点のように思えますが、審査されているのは返済能力です。

収入の安定性や家族構成、過去に借りたローンの返済やクレジットカードの支払いが期日どおりに行われたのか、といった信用情報が確認されます。

合わせて、他社からの借入状況も審査の対象です。

銀行のカードローンは、貸金業法の「年収の3分の1以上を貸してはならない」という総量規制の対象外ですが、やはり借り入れの多い人は返済能力が低く見られます。

カードローンは計画的に利用すればメリットがある

カードローンのメリットをおさらいしておきましょう。

・担保、保証人が不要で利用できる
・資金使途は自由(事業性資金は除く)
・入会金や年会費が無料
・振込貸付でいつでも借り入れと返済ができる
・利用限度額の範囲内であれば何度でも借りられる

カードローンは急な出費や少し資金が足りないときに役に立つ便利なサービスです。

しかし、返済が滞るとその後の借り入れに影響が出る可能性もあります。

無理なく返済できる範囲で上手に活用する際にポイントとなるのは次の2点です。

信頼性の高い金融機関を選ぶ

カードローンを利用する際には、金融機関の信頼性も重要です。

例えば、貸金業者で借入金額を年収の3分の1までとする総量規制があるのは、過度な借り入れを防ぐためですが、なかには総量規制を守らず、総量を超えた金額を貸し出したり、無審査で貸し出したりする悪徳な貸金業者もあります。

貸金業を行うには、財務局長か都道府県知事のいずれかから登録を受けることが必要です。

借入先の金融機関が貸金業の登録を受けているか、金融庁の登録貸金業者情報検索入力ページ(検索入力ページ (fsa.go.jp)にて検索できますので、不安に思う場合は事前に確認してみましょう。

自分に合ったカードローンを検討する

金利の高低は返済額を左右します。

同じ金額を借り入れても金利が高いと返済総額は大きくなりますので、申込前に複数の金融機関とそのカードローンの利用限度額をチェックしてください。

そのうえで無理なく返済できる範囲内で、計画的にカードローンを利用していきましょう。

参照三菱UFJ銀行コラム

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